【Brain】連鎖販売取引(マルチ商法)、無限連鎖講(ネズミ講)について考える
イケハヤの「Brain攻略法」の記事
— 柳メロンパン (@87gimeronpan) 2020年2月4日
紹介して稼げる一撃2万円、高収入!(マルチ商法)
10万円の高額設定ができるのに返金機能もない!(特商法違反)
サロン参加者は参加権を売って儲けられます!(ネズミ講)
自分でアウトなことばかり宣伝しててワロタwww pic.twitter.com/9HdjZGBCgI
2020年2月11日 当記事の続報を書きました
- 2020年1月末スタートした「Brain」
- Brainでは「紹介料」でも稼げる
- Brainは連鎖販売取引(=マルチ商法)の要件を満たしている
- マルチ商法とネズミ講の違いは?
- Brainはネズミ講に近いと思う
- 未成年もここで販売をしている
- 参考になる漫画、ナニワ金融道・闇金ウシジマくん
- 追記:参考になるマスザワ内閣(まっすう)さんの動画
2020年1月末スタートした「Brain」
Brain
【Brainのα版リリース!】
— 迫 佑樹@Brainを運営しています (@yuki_99_s) 2020年1月30日
紹介機能、評価機能付きコンテンツ販売プラットフォーム、Brainがリリースです!
すでに78本のコンテンツが事前登録者によって公開中!
良いコンテンツのみがうまく広がるように、今後もアップデートしていきますね!
▼Brainはこちら!https://t.co/BsErtW1uaV pic.twitter.com/lM7oWP6m50
2020年1月末日頃より、注目を集めているプラットフォーム「Brain」。
数日見ていましたが、問題点が多いと思いました。
紹介機能や評価機能付きで、コンテンツを販売できる。
個人でコンテンツ(僕が見たのは主に文章、テキスト)を売りに出せる、例えば体験談やノウハウなどを執筆してこのプラットフォームで売れるわけです。
類似に以前からnoteというサービス、プラットフォームがあります。
このnoteに、アフィリエイト機能、いわゆるコンテンツを売る販売者(クリエイター)以外の人間がそれを宣伝紹介して報酬を得るシステムが付加されていると思えば分かりやすいです。
Brainに情報商材屋が「お金を稼ぐノウハウ」を大量に投稿しています。
これはnoteでも散見された光景ですが、noteには最近返金が可能になる機能が追加されたことによってまだマシになりました。
しかし、Brainには現在その機能はありません。
それどころかもっと深刻な欠陥があります。
それはBrainの利用規約にばっちり書いてありました。
おいおい説明していきます。
マルチ商法(連鎖販売取引)には規制がありますし、ネズミ講(無限連鎖講)は法で禁止されています。
世代が交代し、ツールが変わり、過去にそれらで被害があったり社会問題になったからこそ規制がされているという事実を知らない人が増えたと感じました。
Brainでは「紹介料」でも稼げる
Brainに登録しました。https://t.co/vvwqTmcuj3
— SEO対策とアフィリエイトのみう (@creditcardmiu) 2020年1月31日
有料記事を公開するときに
「紹介料の設定」という項目で
・料金設定をしない
・料金設定をする(10%、20%、30%、40%、50%)
のどちらかを選ばないといけない。
販売者が直接消費者に売るだけでなく、紹介者がコンテンツの紹介・宣伝をし、それが成約すると10%~50%の紹介料をもらえる仕組みとなっています。
(販売者の利用規約には"報酬は直接協議して"となっていますが・・・)
アフィリエイトと仕組みは同じですが、報酬50%とは破格の金額です。
購入者に対して
「最低2つ売れば元がとれる」
「3つ売ればもう利益が出る」
という訴求・勧誘の仕方が可能になります。
手短に魚拓。
— 柳メロンパン (@87gimeronpan) 2020年2月1日
2020年2月1日 17:54現在、こういったツイートが検索で山ほど出てきます。
現在1480円、紹介料50%、自分で売れば元が取れる(利益になる)、値上げ予定、初心者でも爆発的に利益が増える・・・と。
マルチ・ネズミ講の証拠となります。 pic.twitter.com/CUwmBUSNl3
Brainで稼げるよ、というのは
コンテンツを作る力が無くとも、紹介料で稼げるよという事のようです。
もちろん販売者側になって、紹介料を出すから売ってくれ!とやっても稼げます。
確かに素人でも誰でも3つくらいなら売れそうですね。
でもこれ、
Brainは連鎖販売取引(=マルチ商法)の要件を満たしている
https://brain-market.com/terms
Brainの利用規約を読めば、連鎖販売取引に該当すると考えられる記述があります。
利用規約は購入者、紹介者、販売者の3つに分かれています。
・紹介者用利用規約
https://brain-market.com/brain_terms_of_introducer.pdf
ここにある文章と、特定商取引法ガイドにある、「連鎖販売取引」の規定(定義)を比べてみましょう。
1.物品の販売
→販売者がコンテンツを売る
2.再販売、受託販売もしくは販売のあっせんをする者を
→購入者がコンテンツの紹介者となる
3.特定利益が得られると誘引し
→紹介料が得られると誘っている
4.特定負担を負う取引をするもの
→紹介者は最初にコンテンツの購入代金を負担している
連鎖販売取引=マルチ商法ですが、マルチ商法というだけで違法にはなりません。
ネズミ講は違法です。
マルチ商法は商品を介在させ、既存の物流や商売の在り方に似せており、普通の商取引との分離が難しい面があります。
しかし、「個人間の勧誘で連鎖的に数を拡大して利益を得ていく」手法のマルチ商法はネズミ講と仕組みがよく似ているため、上記で示した「連鎖販売取引に対する規制」で、さまざまなキツいルールが設けられています。
(キツいルールについては書ききれなくて省略しますので、下記の特定商取引ガイドを読んでみてください)
2020年2月3日追記
なぜ連鎖販売取引が良くないといわれているか。
紹介しようとしている者に「購入」(なんらかの金銭負担)をさせる必要が無いんです。
マンションの宣伝をする人がマンションをまず買わないといけないということはあり得ません。
金銭負担、出費がありきで、紹介者はそれを取り戻したい気持ちが湧きやすい。
また、紹介料を支払う前提で売値が設定されているので、紹介のバック・報酬が得られないものは、本来の価値より高いお金を払わされていることになります。
良い商品であるなら、高い紹介料(宣伝料)を設定する必要はありません。普通に消費者に対して売ればいいのです。
数十年前に比べ、今はネット・SNSによって個人でも簡単にお金をかけず宣伝ができます。
魅力的で市場価値があるものなら、「まず買え」と紹介者に強要されているような販売方法に頼る必要が無いのです。
2020年2月11日
その紹介料が勝手に下げられるとのこと、運営者の”問題無し”という対応を続報はコチラ↓
マルチ商法とネズミ講の違いは?
第一条 この法律は、無限連鎖講が、終局において破たんすべき性質のものであるのにかかわらずいたずらに関係者の射幸心をあおり、加入者の相当部分の者に経済的な損失を与えるに至るものであることにかんがみ、これに関与する行為を禁止するとともに、その防止に関する調査及び啓もう活動について規定を設けることにより、無限連鎖講がもたらす社会的な害悪を防止することを目的とする。
無限連鎖講(=ネズミ講)は、無限に会員が増えることを前提にお金を徴収していくシステムです。
トップがまず少数の会員から会費を徴収します。その会員に勧誘をさせ、会費をとることに成功したら報酬(キックバック)を渡します。
そして勧誘で新たに入った会員にも「報酬が出てもうかるから会員を増やせ」と言って勧誘させ、同じことを繰り返させます。
組織はトップ、先行で始めた人を上位にし、それよりも人数の多い下位階層ができあがりピラミッドのような形になります。
最初に始めたほうの人達は確実に金が入りますが、会費を払って入会する人間が無限にいる訳はないので、後発(最下位付近)で勧誘をする人間は儲ける事ができなくなります。
法律にもあるようにこの仕組みでは「無限に儲けられるわけがなく、必ず破綻し、社会に害がある」から禁止されています。
しかし、マルチ商法はどうでしょう。
ネズミ講と同じくピラミッド式に販路を拡大していくのですが、マルチ商法は「会費」「会員」というものだけではなく「商品」を介在させます。
例えば洗剤。
洗剤を売ったら売った分だけ報酬がある。その売り方を教えたり仕入販路権利の為に会員にします。
会員になる人数に限りがあっても、洗剤などの消耗品であれば、使い切ったらまた買ったり、まとめ買いをするなどして大量に売れる可能性があります。
つまり、流通する限りは儲けられる可能性が出るという理屈です。
もしそれが思ったように売れなくとも、通常の商取引でも売り上げが上がらず破綻ということはあることなので区別が難しくなります。
問題点としては市場価値より非常に利益率の高いもの、つまりはぼったくりで売っていることがあるという点があげられます。
会員へのバックが売値に上乗せされて流通しているので高くなるのです。
Brainはネズミ講に近いと思う
マルチ商法は「商品の流通がある限り儲ける可能性がある」から普通の商取引と区別しづらいと言いました。
ではBrainで売られているコンテンツはどうでしょう。
消耗品ではありませんよね。
一人で同じものを何個もまとめ買いしたり、買いなおしたりする、リピーターが現れるのはあまり考えられません。
ですので、人数が頭打ちになる可能性が高いと思います。
「素人でもすぐに稼げる」
「誰でも稼げる」
このような謳い文句はしばらくすると嘘や誇張表現になると思います。
未成年もここで販売をしている
また毛色の違う問題ですが、現在中学生がBrainで紹介機能を活用して販売していました。
お値段約1万円。
紹介料40%設定で、「読者も儲かる」と言っています。
中学生が、「読者も稼げる」と言ってますね。
— 柳メロンパン (@87gimeronpan) 2020年2月2日
これ、自然にマルチをやっていますが、Brainは中学生におのずとマルチの販売方法で万単位の商売を可能にするプラットフォームなんですね、現状。 pic.twitter.com/aQwHCDKhIh
迫さん、中学生がBrainに登録し、約1万円の商材を40%の紹介料機能をつけて販売しています。
— 柳メロンパン (@87gimeronpan) 2020年2月2日
Brainは未成年者も自由にこういった販売ができるのですか。
保護者の同意等の確認はされていますか? https://t.co/VkKBQtqZ6r
中学生に知識が無いのは仕方ないことかと思いますが、自然に連鎖取引となってしまう業態で活動させて良いものなのでしょうか。
利用規約には未成年者は保護者の同意がいるようですが・・・。
どのように確認をとっているのでしょう。
(迫さんにツイッター上で質問しましたが、2020年2月2日現在回答はありません)
参考になる漫画、ナニワ金融道・闇金ウシジマくん
この中での名言「マルチは人間関係をきれいさっぱり現金化してしまう」
かつては友人知人への情まで利用して売りつける手法でしたが、今は「楽して稼ぎたい」という人達にリーチさせ、不特定多数をマルチに巻き込めるようになったと感じました。
<参考>
マンガジン 【ナニワ金融道】循環的にやってくるマルチの正体を暴く金融屋
https://next-audition.com/revew/243/
記事内より引用
闇金ウシジマくん 30巻~32巻
情報商材屋とそのアフィリエイトで稼ぐ仕組みがBrainと酷似しています。
Amazonレビュー引用
Amazonのページ
「闇金ウシジマくん」30巻 引用
— 柳メロンパン (@87gimeronpan) 2019年12月21日
最初は上手くいかない・貧乏だった等底辺エピソードから、金を稼いで成功した現状を見せ「そのノウハウは・・」と売る情報商材。
イケハヤがやってるのもコレなので儲かってるアピールが必要。
ずっと前からあるこすり倒された手法です。(漫画は2014年発行) pic.twitter.com/wyIRaY7FeQ
現状、こんな状態のBrainはどう変わっていくのでしょうか。
追記:参考になるマスザワ内閣(まっすう)さんの動画
Youtuberのマスザワ内閣さんが作成した、アムウェイの批判動画が100万回以上再生されています。
動画そのものが見やすく、解説の説明が分かりやすいです。
マルチ商法の勧誘手法や特徴の説明、その中の違法行為について分かりやすく解説した動画が複数あります。